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インバウンドコラム
中国最大のECセール シングルデー(双11・W11)セール

2020年12月14日
キャンペーン

今年はセール期間延長 ライブストリーミング販売が大ブームに

  11月11日に今年も開催された、中国の巨大ECセール祭。シングルデーセールは、近年では中国語で双11、英語でW11と呼ばれることが多くなりました。中国国営ニュースサイト新华网(xinhuanet.com)と傘下の思客(sike.news.cn)が共同調査し、个推がビッグデータとしてまとめたレポートが、中国のオンライン技術大学が運営するテクノロジー関連メディア、kejixun科技讯で報道されています。
今年のW11の特徴は、先行予約販売を含めたセール期間の長期化と、ライブストリーミング販売です。W11セール開催期間中は、中国の各ECサイトは競うように、売上記録の更新をど派手に発表していました。最大手アリババグループの淘宝(TMall)は、11月1日0時~11日午前0時半までに累計取引額が3,723億元(約5兆9千億円)に到達したと、例年どおり大きなセール式典会場の大画面で華々しく発表しました。JD.com(京東)は、取扱高は11月11日午前0時9分までの累積注文額が、2,000億元(約3兆1,900億円)を突破したと発表しました。Suning.com(苏宁易购)は、11月11日0時開始から19分で、総売上高(GMV)が50億元(約775億円)に達し、昨年の記録を更新したとしています。(参照※1、図1)

中国最大のECセール シングルデーについて

11月10日の夜に開催された、中国のトップKOL、薇娅(WeiYa)のライブストリーミングは8千204万8百人が、同じくトップKOLで口紅キングの李佳琦(LiJiaqi)のライブストリーミングは6千209万2百人が視聴しました。Suning.comの特別ライブストリーミングイベントでは累計売上高1億元を超え、女性向けのソーシャルコマース、蘑菇街(Mogujie)では、たった1回のライブストリーミングで2億元を超える売上をたたき出しました。今年のW11セールの大きな特徴はこのライブストリーミング販売で、視聴者数や商品数が前年を大きく上回り、主要な販売チャネルの一つに大きく成長しました。今年のW11セールのもう一つの特徴は、セール期間の延長です。淘宝は、例年11月1日の1日のみ開催していますが、今年は1〜3日にも先行セールを実施しました。JD.comは、昨年までは11月1日~11日までの11日間をセール日としていましたが、今年は10月21日から先行予約をスタートし、22日間とセール期間を大幅に延長しています。先行予約の初日、10月21日に開催された李佳琦のライブストリーミングは1億6,200万人が視聴しました。11月4日~11月10日の間、中国政府が主催した輸入博覧会(China International Import Expo)で、薇娅がライブストリーミング販売したスペインワインはわずか5秒で売り切れました。ライブストリーミングを開催するKOLたちが連発する「3、2、1、上链接(3、2、1、リンク)」「买它买它(買って、買って)」という決り文句は、多くの「尾款人(今年誕生したネットスラングで、先行予約販売に予約金を払い後で残額を支払う予定のある人のことです)」にとって、「剁手魔咒(手を切る呪い*)」となりました。今年はまるで人気ドラマを見るように、多くの消費者が定期的にライブストリーミングを視聴し買い物しています。*剁手(手を切る)は2009年にアリババが最初にセールを開始した当初から使われている「買い物をしすぎて手が切れてしまう」という意味の決り文句で、日本語の「出血大サービス」のように宣伝文句としてもよく使われます。10月20日~11月1日の先行予約期間中、淘宝直播(タオバオ・ライブ)アプリのアクティブユーザー数は、予約販売の前の週(10月13日~10月19日)に比べ、平均46.2%上昇し、午後8時~9時に多くの人が視聴しています。アクティブユーザー数第一のピークは、先行予約の前日、10月20日の午後8時で、セール期間ではない10月13日のピークと比較し55.2%増加しています。11月1日のW11セール開始前日、10月31日は午後9時にピークに達し、10月13日のピークと比較して172.5%上昇しました。(参照※1、グラフa)

2020年W11セール 淘宝直播アプリ アクティブユーザー数

世界4大会計事務所の1つKPMG中国とアリババ研究所が共同発表した最新レポートによると、2020年ライブeコマースの市場規模は1兆5百元に達し、Eコマースが市場全体の8.6%にシェアを伸ばすと予測しています。ライブeコマースは、新型コロナウィルス感染拡大の影響で落ち込んだ、消費を回復させる新たな原動力となるだろうと、中国の「ニュー・ノーマル」下で、中国経済が注目するホットスポットとなっています。ライブeコマースの爆発的な増加により、多くのライブストリーマーが「ネットセレブリティ」になりました。今年5月、人事社会保障省は「インターネットマーケティングエンジニア」という職業の下で「ライブストリーミング販売セールスマン」の職種を追加しました。統計によると、ライブストリーミングを専門に行うKOLは1,000万人を超え、月間8.8%の割合で急成長しています。「淘宝直播の雇用数と新雇用形態調査報告書」によると、淘宝直播は、173万1千人の直接的および間接的な雇用機会をもたらしました。データによると、ほとんどのライブストリーミングKOLは主に、デジタルネイティブ世代の若者です。淘宝直播の全ユーザーも、25歳~44歳のミレニアム世代やジェネレーションZ世代が、コア層となっています。居住地については、大都市の利便性を活かし、低コストで高品質の商品を入荷し販売する人もいれば、地方から農家が直接販売し、収入を増やす助けとしている人など、一級都市から四級都市以下まで様々に分布していることがみてとれます。(参照※1、グラフb、今年の開催日については参照※2)

淘宝直播アプリ KOL・ユーザー数デモグラフィックデータ

W11セールは、中国国内EC取引だけではなく、海外企業との国境を超えた、越境EC取引も拡大しています。アリババのプレスリリースによると、中国向けの越境ECの流通取引総額(GMV)は、日本は2016年以降毎年1位です。(参照※3)W11セールは、日本企業にとってのビジネスチャンスとなるイベントです。ですが、前述したように、中国独特の商習慣や消費者行動について、情報収集し、押さえておかなければいけないポイントがあります。また、2017年の草案発表以降、紆余曲折のあった中華人民共和国輸出管理法(以下「輸出管理法」)が、2020年10月17日に公布され、本年12月1日から施行されます。この新しい輸出管理法施行により、体制構築や社内規程の策定など企業への負担が増し、しかも、施行もおよそ1カ月後と迫っていていて、早急な対応が必要です。(参照※4)このように、予測の難しい政治リスクもありますが、今後も世界の消費をリードしていくとみられている中国市場。インバウンドの回復が長期化すると予想されるなか、多くの日本企業がチャレンジを模索しているのではないでしょうか。

※1 2020“双11”洞察报告 - 科技讯
http://www.kejixun.com/article/201112/511388.shtml
※2 今年は期間4倍 - ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/05/news039.html
※3 中国「巨大EC祭り」 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/391534
※4 中国輸出管理法施行|Deloitte
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/tax/articles/int/japan-tax-legal-newsletter-november2020.html

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